ニチメン東京社友会のホームページ(HP)に「ふれあい広場」をセットして会員の皆様の交友の一助に為ればと「花巡りウオークへのお誘い」を5月に企画し、散策コースの地図等を載せて参加を集いました。まずは世話人だけでも参加して、実行することが大事で、徐々に広がればいいと考えた次第です。

やはり「ふれあい広場」はまだ周知されておらず、6月12日(火)近くになっても参加者は世話人等7名(園山、奥村、入江、蛭田、木津、赤城、新藤の各氏)のみでの実行となった。想定内として雨天実行を決めていましたが、大型台風の接近で天気予報も曇り時々雨との情報。

前日の台風も予想に反して大きな被害もなく、当日は雨もあがり北鎌倉駅に出発の9時半前には7人全員が揃い、リーダーの奥村さんから注意事項を聞いて、いざ出発となった。

青空は天気予報よりずっと良く晴れており、参加者の面々の日頃からの行いが良いからと異口同音に話し、散策の幕が開けました。

1.東慶寺

北鎌倉駅を出発して3-4分歩くと、東慶寺。別名 駆け込み寺。1月の蝋梅、梅や水仙が有名ですが、6月の今は紫陽花や花菖蒲が満開で晴れてきた天気に映えてとても綺麗で、一同を歓迎してくれました。また本堂の後ろにある竹林の緑が雨の後でとてもみずみずしく繁っていました。東慶寺は文化人や著名な方のお墓がある事でも知られています。

作家の高見 順、鈴木 大拙、小林 秀雄、 西田 幾多郎等の墓がありますが、最近は案内版がなく、見つけられたのは 出光 佐三、 西田 幾多郎の墓だけでした。

これからの山登りに備えて、皆さん高い方へ登ってこられませんでした。(笑い)

2.明月院

東慶寺から出て、自動車が混み合う道路の狭い歩道を歩き、横須賀線の踏切を渡り、左折すると、円覚寺方面から来た大勢の観光客も加わり明月院への道はとても混んでいました。東慶寺から歩くこと約15分明月院に到着。拝観料を払う所も並んでいます。

やはりこの時期、鎌倉観光の一番人気の明月院、別名 紫陽花寺。

中に入るとお目当ての紫陽花は未だ綺麗に咲いているので、胸をなで下ろしました。

今年は気温が高く5月中に紫陽花が満開を迎えていたので、12日には一部枯れてしまっているのではと心配していましたが、梅雨や昨日の台風の雨もあり、紫陽花が美しく、元気に乱舞しています。混みようも半端ではなく、どこも数珠繋がりで人、人、人でびっくり。海外の観光客もさすがに多いです。登り切った先の本堂でお参りする人、御朱印を貰う人とここも長蛇の列。空いている方丈の前にも長い列がある。何かと覗いてみると部屋の奥に大きな丸い障子の窓があり裏庭が見える。どうやらこのカメラスポットを撮る為に並んでいたようだ。奥村さんが裏庭に入れるようだとの事で、ユニセフへの寄付の心付けを納め裏庭に入った。この時期だから開園しているようだ。目の前に大きな池があり、その上を木々が覆っている。山登りと自然観察に詳しい奥村さんが、目ざとく白い泡状の物が枝にぶら下がっているのを発見。これが青ヒキガエルの産卵後の物で、この中で卵が孵化しオタマジャクシが生まれ、下の池に落ちて、池の中で成長していくとのこと。最近テレビで見た事を、実際に見ることができ、妙に感動した。確かに眼前の池にはオタマジャクシが未だ小さいが、沢山泳いでいた。池の先には満開の花菖蒲の花が咲き競っており東南アジアからの観光客が菖蒲の花を接写していた。花の模様が蘭等に似ているからか等と思って見ていると、更に奥で奥村さんの声が聞こえる。

近づいてみると、そこは明月院の宝、紫陽花を育てる畑とも言うべき所。そこで作業をしている若い女性に奥村さんが紫陽花の挿し木の仕方を教えていたとの事で、密かに苦笑い。 沢山の紫陽花の中で、酸素も十分吸い込んで、気分も爽快人混みにも慣れて、明月院を後にした。

3.浄智寺から葛原岡神社(大仏ハイキングコース 前半)

再度踏切を渡り、来た道を少し戻り左折して浄智寺。この脇道から大仏ハイキングコースで浄智寺から高徳院(鎌倉大仏)まで3.5Kmとの標識をみて、途中休んでも2時間弱で行けるだろうと予測して、いざ出発。朝が早かった園山さんは少しお腹が空かれたようで昼食の時間を気にされながら出発しました。

右に眺める浄智寺は鎌倉五山の第4位円覚寺派のお寺。鎌倉五山は禅寺で全て臨済宗建長寺、円覚寺、寿福寺、浄智寺、浄妙寺です。緩やかな坂道を登って行くと、やはり山という感じになってきた。突然前方の藪の中から鳴き声と共に茶褐色の羽根をした中型の鳥が飛び立った。蛭田さんによるとキジの雌かキジ鳩か。鳩よりは大分大きかった印象もあった。鎌倉には色々な自然があると感じた。途中で大きな木の下で、気温も上がってきているのでひと休み。

園山さんの砂漠での珍しい体験―砂漠でも大雨が降るのだと案内して貰った場所に翌日再度連れてきてもらうと、そこに一斉に草や花が咲き誇っていたのを見た感動を語られていた。広大な砂漠さえTV以外では実際に見た事が無い我々でもその感動が伝わってきました。しばらく登ると、頂きのようになり道が開けてきた。葛原岡神社到着。鎌倉のパワースポットと書いてある。縁結びの石とか色々ありました。後醍醐天皇の忠臣日野俊基を祀った神社だそうです。一休みの最中、山登りに精通する奥村リーダーがごまのたっぷり入ったお煎餅と米粒のように白く透き通る物を皆さんに配りました。

米粒のようなのは岩塩だそうで、水分補給と共に必須の持ち物の由でした。流石!

この神社には下から大きな道路もできており、車でも来れるようです。

4.銭洗い弁天から高徳院(大仏ハイキングコース後半)

しばらく大きな道路を下って行くと、急な坂道の方が銭洗い弁天、右が大仏ハイキングコースと書いた道案内。ここで意見が分かれる。体力的にはきつくても銭洗い弁天で御利益を得たい組と、余りの急坂を下った後、その坂をまた登るのは体力的に負担が大きいので、ご利益より現在の体力を温存し、ゆっくりでも先に進みたい組と分れた。

ご利益派の私は久し振りの銭洗い弁天に下って行ったが、本当に急な坂で、まさに転げ落ちそうな感覚と靴先が破れるのではと危惧しながら、やっと銭洗い弁天に到着。こちらも混み合っていて、外国人旅行者も多数。籠の中に、硬貨だけでなくお札までも入れて洗っている人が多い。古今東西お金は多い方がいいらしい。ハイキングコースに入る為に、今度は転げ落ちそうな坂を登るが、すごい負荷がかかる。

そこに宅配ピザのバイクが上から走ってきた。思わず側道近くに後ずさる。乗っている 

  

人は怖くないのかと振り返った。急な坂を登ったことから、分岐点の場所では膝ががくがくしている。これからは緩やかな登りのハイキングコースとなる。まだ民家も連なっていたが、しはらく行くと右も左も下の方に屋根が見えて、尾根を歩いている事が分る。段々ハイキングコースの趣に、昨日の台風の雨の影響で、道が泥濘っている。大分歩いたのに体力温存派の園山さん、木津さんの姿が見えない。かなり先に進んでいるようだ。そこに杖をついて犬を連れたお爺さんが、この先はぬかるみ道の中、登ったり、下ったりを4-5回くりかえすよ。泥濘でいるから、滑らないように注意して行ってらっしゃいと言われた。

地元のお爺さんが散歩できる程度のハイキングと軽い気持ちで進んで行くと緩な登りの後、かなり急な下り。木杭の簡単な階段はあるものの、泥濘っていて滑り易いので、体重を十分にかけて降りると蟹歩きのようになり、踏ん張るので太ももの裏がかなり張る。ここから登り、下りを繰り返す内に5人の軽口も消え、ただ滑らないように細心の注意をして歩いた。道幅の少し広い所で先を歩いていた体力温存派の園山さん、木津さんと合流。園山さんはしきりにお腹が空いたと、日常の昼食時間から相当遅れていると呟いている。なかなか追いつけなかったのは、園山さんが昼食を早く食べたいとの思いから頑張って歩いたからではと冷やかす御仁も。散歩のお爺さんが4-5回の登り、下りと言っていたが、もっと何度もあり、下るのに補助ロープや鎖もありとても初級コースとは言えない。兎に角、滑って転ばないように注意して歩いた。大分下ってきて先が開けてきて、やっと高徳院に近づいてきて、皆に余裕が出てきた。お天気は天気予報に反して午後になっても陽が照っている。このハードな道を雨天決行していたら大変だった。帰るに帰れない状況となっていた。今日のお天気に感謝しながら、大仏ハイキングコースを踏覇した。

5.番外編 (昼食)

下りの緊張感から解放されると同時に、お腹が急に減ってきた。しかし、何処も混でいる。 早く食べたい園山さんが遠くの蕎麦屋の看板を見つけ、一同早足で辿り着くも、本日休業の無情のプレート。更に進むとお客が誰も入ってない中華料理屋、オープンしているのか確認して入店。奥村さんが俺は招き猫なんだと話している内に、6人の外国人観光客がやってきて、あっという間に略満席となってしまった。各自オーダーをして待っていると、定食やランチセットは来るものの、一番早く食べたいはずの園山さんの湯麺だけが未だ来ない。どうやら他のお客も湯麺を頼む人が居なかったようで後回しにされてしまったようだ。園山さんを残して、皆さんお先にと笑いながら食べ始めた。

漸く、待望の湯麺がきて、園山さんに笑顔が戻った。お疲れ様でした。

6.高徳院と長谷寺

鎌倉の大仏の名で親しまれている国宝。流石に混んでいる。仏殿は何度も台風で流されて、銅製の阿弥陀如来座像のみだが確かに大きい。入江さんが、若いカップルに頼み、大仏の前で記念写真を撮った。大仏の胎内に入るのも人気がある。中学生の修学旅行の団体が記念写真を撮っている。とても楽しそうだ。

高徳院を出て海に向かって少し歩き、右折すると紫陽花等四季の花々と高台からの鎌倉展望が有名で、鎌倉のお寺で最も人気がある長谷寺。浄土宗のお寺で本尊は十一面観音。

期待をして参道を歩いて行くと、紫陽花を見るのに、50分待ちとの掲示板。ハイキングの疲れと、紫陽花は沢山見たことから、長谷寺はパスして由比ヶ浜の海岸へ向かった。

7.由比ヶ浜と長谷の喫茶店

長谷寺から徒歩10分由比ヶ浜に到着。遠くに伊豆大島が見える。波は台風の影響で、いつもより高く、満ち潮なのか長い砂浜も防波堤の近くまで海水が押し寄せていた。

左側の海岸は海水浴場となる材木座海岸、更に先は逗子海岸が見えた。

コーヒーでも飲もうと、江ノ電長谷駅に方に歩いて行くも、7人が入れるカフェも無く、長谷駅の踏切を渡った右奥に喫茶店らしき店があり、中に入ると7人は入れなかった。

外には手作りと思われる、椅子や小さなテーブルが沢山あるので、店主にここを使って良いかと確認し、一同椅子やテーブルを集めて外でのお茶を楽しもうと言うことになった。無愛想な店主ではあったが、出てくるコーヒーはとても美味しい。長谷駅の裏なのに、海風が通り、陽射しで暑いのにも拘わらず、とても涼しく快適だった。

今回の鎌倉散策の成功を祝うと共に、今後ふれあい広場をどの様に使って社友会ホームページを充実していくか等、また会員を増やす為に、各部門でのOB会に出席している非会員にも社友会会報を送って参加を促そう等種々の意見が出て盛り上がった。

この「ふれあいの広場」の目的は、会員の皆様が趣味や散策・旅行等を自由に計画し、「ふれあいの広場」で会員の参加を募り、交流を深めていくことにあると再確認した。

皆さん本当にお疲れ様でした。とても楽しい一日でした。

長谷駅で散会し、鎌倉方面と藤沢方面に分かれて帰途についた。